第6章 地役権

民法288条:承役地の所有者の工作物の使用についてわかりやすく解説

2022年6月25日

伊藤かずま

国際行政書士(第21190957号)
宅地建物取引士合格(未登録)
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本記事は,民法288条の,承役地の所有者の工作物の使用について解説しています。

記事の信頼性

本記事は,4ヶ月の独学で試験に一発合格した当ブログ管理人の伊藤かずまが記載しています。
現在は,現役行政書士として法律に携わる仕事をしています。

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読者さんへの前置き

赤文字は,行政書士・宅建・公務員試験対策として絶対に知っておくべき単語・用語・概念・考え方です
太文字は,解説中で大切なポイントです
※本記事は,2020年4月1日施行の民法改正に対応しています

 

結論:地役権のための工作物を,承役地の所有者も使用できる

1 承役地の所有者は、地役権の行使を妨げない範囲内において、その行使のために承役地の上に設けられた工作物を使用することができる

2 前項の場合には、承役地の所有者は、その利益を受ける割合に応じて工作物の設置及び保存の費用を分担しなければならない

民法288条 【承役地の所有者の工作物の使用】

承役地の所有者は,承役地上に存在する地役権のための工作物を,使用することができます

ただし,あくまでも地役権者が優先であり,地役権の行使を妨げない範囲という制限は付きます。(民法288条1項)

 

承役地上の工作物を利用する場合,その利益を享受していると言えますので,要役地所有者との間で,工作物の設置・保存の費用を分担しなければいけません。(民法288条2項)

本条の趣旨は,承役地上の工作物を,承役地の所有者が利用できないとするのは,単純にもったいないためです。

 

解説:承役地の所有者が使用できないのはもったいないため

本条の内容は,前述のとおりですので,ここでは,以下の図解でイメージを固めておきましょう。

民法288条図解【通行地役権】①

上図のように,承役地上に自動車の往来のための通行地役権を設定した通路がある場合,承役地の所有者も通行してOKということです。

民法288条図解【通行地役権】②

この場合,要役地の所有者の通行を妨げてはいけません。(たとえば,通行用通路上に承役地の所有者が駐車する,など。)

また,通路が老朽化した際には,承役地の所有者も使用割合に応じて,費用を負担する必要あります。

解説はここまでです。 読んで頂きありがとうございました!

 

※前条の解説はこちらです。

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※次条の解説はこちらです。

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参考文献など

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最後まで読んでくださりありがとうございました。

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